レースレポートでは、最後まで走り抜いた3名の選手それぞれの視点からレポートをお届けいたします。
今回は阿曽圭佑選手です。
開催期間：10月10日（金曜日）～10月13日（月曜日）
開催場所：プロローグ：長崎県佐世保
第1ステージ：福岡県筑後～八女
第2ステージ：熊本県南小国～南阿蘇市
第3ステージ：宮崎県延岡～大分県佐伯
※今回は阿曽圭佑選手のレポートです。
佐世保クリテリウム
ツール・ド・九州の前哨戦として、佐世保駅前の特設コースで1周1.5kmを30周するクリテリウムが開催されました。序盤から非常にハイペースになることが予想され、私は安全に走りつつ、翌日からのステージレースに備えて完走を目標に臨みました。
レース中盤、集団が分断され中切れで前のグループと離れてしまいました。離れたグループで粘って走行しましたが、途中で降ろされてしまい、自分の位置取りの悪さが際立つレースとなりました。
第1ステージ（福岡）
筑後市から八女市の周回コース（1周16.74km×6周）へ向かうステージです。周回コースには5分ほどの登り区間があり、勾配のきつい場所も存在するため、この登りで耐えることが勝負どころだと考えました。
周回コースに入る前、逃げが決まり集団は一時落ち着きましたが、登り前の位置取り争いで混戦となり、私は住吉選手とともに前方でクリアしながら走行しました。
しかし2周目の登りでペースが上がり、下りの右コーナーで落車に巻き込まれ、バイクが走行不能となり交換を余儀なくされました。なんとか3周目の登りまでに集団に復帰しましたが、落車の影響で力が入らず、その後はグルペットでゴールしました。
大分アーバンクラシックで感じた調子の良さを活かせず、落車で遅れてしまったことは非常に悔しい結果となりました。フレームやヘルメットも破損するほどのダメージでしたが、大分までたどり着くまでは全力で走り切ることを心に決めていました。
第2ステージ（阿蘇）
阿蘇ステージは登りの周回区間を含む114.85kmのコースでした。スタート前から落車の影響があり、バイクも交換したため感覚が違いましたが、メカやスタッフの努力を考え、諦めるわけにはいかないと思いました。
スタート後は最後尾から走行し、降り区間で遅れてしまいましたが、周回コースに入る前に集団に復帰しました。登り区間では約3.6kmの登りをグルペットで耐え、ゴールを目指しました。
このステージは気持ちだけで走り切ったようなステージでした。満身創痍でしたが、最後までチームのために挑戦しながら走ろうという思いで臨みました。
第3ステージ（宮崎－大分）
最終ステージは宮崎県延岡市から大分県佐伯市までの119.25kmのコースで、海岸沿いの平坦区間や空の公園の登り、最後の周回コースを走行しました。
序盤のアタック合戦には参加し、7名ほどのグループで抜け出しましたが、すぐに集団に吸収され再び登りが始まりました。非常にハイペースで力尽き、遅れてしまいました。チームカーから「やめる？」と声をかけられましたが、首を振って走り続けました。
その後、約9名ほどのグルペットで前を追いましたが、タイムアウトでレースを降りることになりました。完走を目指して全力を尽くしましたが、身体の痛みが強く力が出ず、残念な結果となりました。
それでも、スパークルのファンやスポンサーの方々、スタッフの皆さんの想いを考えると、来年また挑戦したいという気持ちが強くなりました。
総括
今回のツール・ド・九州では、怪我や落車の影響で満足のいく走りができない場面もありました。しかし、大会を通して最後までチームのために走り抜くことができたこと、そして多くの応援や支えを感じながら挑戦できたことは、大きな収穫となりました。来年もより良い結果を目指し、挑戦を続けていきたいと思います。
