レースレポートでは、最後まで走り抜いた3名の選手それぞれの視点からレポートをお届けいたします。
今回は金井健翔選手です。
開催期間:10月10日(金曜日)~10月13日(月曜日)
開催場所:プロローグ:長崎県佐世保
第1ステージ:福岡県筑後~八女
第2ステージ:熊本県南小国~南阿蘇市
第3ステージ:宮崎県延岡~大分県佐伯

佐世保クリテリウム
先週の大分に続き、2週連続でのレースとなりました。初日の佐世保クリテリウムでは、足の調子は悪くはないものの特別良いという状態でもありませんでした。コースはコーナーがテクニカルだったので、空気圧は少し低めに設定しました。後から考えると、この選択が正しかったか少し迷うところです。
スタート位置は前方3列目に取りました。レースが始まると、海外のワールドツアーやプロチームの選手たちはとにかく突っ込んでくる印象で、少し怯んでしまい、あっという間に中盤まで押し込まれてしまいました。コーナーごとに集団が縦に伸び、足への負荷も非常に高かったです。
ペースが落ち着いたタイミングで前に上がろうと試みましたが、中切れが発生し、自分の力不足で途中で降ろされてしまいました。今回のクリテリウムでは、位置取りの重要性と集団内での強い主張の必要性を痛感しました。冬のトレーニングでハイスピードでも冷静に位置を取り、アタックできる力をつけていきたいと思います。

※チームプレゼンテーションは多くの方の前で少し緊張しました。

※ワールドチームがスピードを上げるため足がいっぱいに。

※阿曽選手から貴重なアドバイスを受けながら。
第1ステージ(福岡・八女市)
昨日のクリテリウムで学んだ位置取りの反省を活かし、住吉選手の近くで走ることを目標に、また、平坦区間では集団の前方をキープし、周回コースの登りでも最後まで踏ん張ることを意識しました。
しかし、2周目の下りで発生した落車に巻き込まれて、チームカーのサポートでバイクを交換して復帰しました。
その後はグルペットで前を追いながらゴールしました。初日は位置取りや力不足を痛感するステージとなりましたが、経験として非常に勉強になりました。

※咲哉選手からボトルをうけとるなんて。

※最高にキツイ第1レースだった。
第2ステージ(熊本・阿蘇)
前日の疲労が残る中でのスタートでしたが、住吉選手の後ろで位置取りを学びつつ走りました。阿蘇の下りはタイトなコーナーが続く道でかなり縦伸びしましたが、なんとか集団について行きました。KOM(山岳ポイント)ラスト1kmで集団からドロップしましたが、グルペット内でローテーションに加わりながらフィニッシュまで走り切りました。
今回のステージで、下りでの安定感や位置取りの重要性を再認識しました。レースペースが楽になれば冷静に位置取りもできることを学びました。

※いつもアドバイスをもらう阿曽選手と。

※最高の景観の中でのレースだった。

※レースが終わって住吉選手からアドバイスを受ける。
第3ステージ(宮崎-大分)
最終ステージは、自分に合ったコースだと思いながらスタートしました。スタート直後の上りも住吉選手の位置を見ながら冷静に登り切り、空の公園の登りでは集団後方で耐えながら走りました。
ラスト周回に入り、前方のアタックに反応しましたが、最後の踏ん張りで両足がつってしまい、集団から遅れました。その後は一人旅となりましたが、ファンの皆様の声援を励みに、最後まで全力で走りきり、フィニッシュしました。
このステージでは、自分の走りに手応えを感じることができました。位置取りでも住吉選手についていくことができ、力不足はありましたが成長を実感できたステージでした。

地元レースで緊張のコメント。

※スペシャルジャージのS字ポーズで。

※最後まで全力!

※遠藤の声援が大きな力に!
総括
初日からチームに迷惑をかける場面もありましたが、ステージを重ねるごとに調子も上がり、走りの感覚も良くなっていきました。特に最終日はホームレースということもあり、気持ちを高めて走ることができました。応援してくださる方々の存在が力になり、最後まで踏み続けることができました。
今回のレースを通して、位置取りや冷静さ、力の配分など、多くの学びを得ることができました。来年はより熱い走りを見せ、チームで勝利を掴めるよう努力していきたいと思います。

※レースが終わりステージの上でくまモンダンスを披露。
来年への目標
今回の経験は、自分を強くするための貴重な勉強になりました。U23で新人賞の対象でもあるので、今後はトレーニングを積み、逃げや集団コントロールなどチームでの役割をしっかりこなしながら、新人賞も狙っていきたいと思います。